慶應義塾大学
湘南藤沢キャンパス
慶應義塾大学では、2022年11月に湘南藤沢キャンパス(神奈川県藤沢市、以下SFC)の2030年に向けたカーボンニュートラル(以下CN)目標を発表し、同時に自然エネルギー大学リーグに加盟しました。また、2023年からはSFCにおいてサステイナブルキャンパスプログラムを開始し、サステナブルなキャンパスづくりから、それをサステナブルな地域づくりにつなげることを目指し、取り組みを進めてきました。
今回、2012年に国内清涼飲料業界で初めてリサイクル素材100%のペットボトルを導入し、積極的に「ボトルtoボトル」水平リサイクルを実用化・推進し、2030年までに「100%サステナブル化」することを目標にさまざまな取り組みを行うサントリーグループとの連携によって、ペットボトルの「ボトルtoボトル」水平リサイクル※1を、慶應義塾内で初めてSFCに実現しました。
今後は、学生が主体となった意識啓発・行動変容の促進とともに、キャンパスの持続可能性の向上、地域との連携による社会課題への解決策の創造に取り組んでまいります。
※1 使用済み製品を原料として用いて同一種類の製品につくりかえるリサイクルのこと
1.取り組みの背景
グローバルには、喫緊の課題である気候変動、生物多様性の損失、廃棄物・資源循環等の問題が人類の存続に大きな影を落としています。また、日本に目を向けると世界的にも特筆すべき超高齢化、人口減少という社会課題も抱えています。
これまで慶應義塾大学では、2022年11月にSFCの2030年に向けたカーボンニュートラル(以下CN)目標を発表し、同時に自然エネルギー大学リーグに加盟しました。また、2023年からはSFCにおいてサステイナブルキャンパスプログラムを開始し、サステナブルなキャンパスづくりから、それをサステナブルな地域づくりにつなげることを目指し、取り組みを進めてきました。同プログラムは、SFCに設置されている総合政策学部、環境情報学部、看護医療学部、政策・メディア研究科、健康マネジメント研究科、さらには湘南藤沢中等部・高等部が連携し、教員・生徒が一体となって進める教育研究プロジェクトとなっています。具体的には、サステナブルキャンパスをアウトカムとして設定し、CN、資源循環、自然環境、健康と地域、食と農、スチューデントビルドキャンパス(SBC)、高等部における環境プロジェクトの7つのプロジェクトから構成されます。
現在、SFCが位置する藤沢市遠藤地区では都市計画決定に基づく新たなまちづくりが始まろうとしています。市や地域社会と一体となり、サステナビリティの取り組みを進めています。
サントリーグループは、「人と自然と響きあい、豊かな生活文化を創造し、『人間の生命(いのち)の輝き』をめざす。」を目的に掲げ、創業以来、持続可能な社会の実現を目指してきました。ペットボトルに関しても2030年までに「100%サステナブル化」することを目標にさまざまな取り組みを行っています。
今回、「リサイクル適性が高く、再資源化の仕組みが整っているペットボトルを資源として循環させていくことで持続可能な社会の実現に貢献する」という両者の思いが一致し、このたびの取り組みに至りました。
2.学内での資源循環の取り組み
SFCでは、2023年よりキャンパス内の分別方法と分別ボックスのデザインを一新し、学生が主体となって分別率向上に取り組んできました。
特にペットボトルについては、家庭では実践されているものの大学では行われていない、キャップ・ラベル・ボトル本体の3分別に取り組み、着実に分別率向上を図ってきました。
3.水平リサイクルの取り組み
サントリーグループは、2012年に国内清涼飲料業界で初めてリサイクル素材100%のペットボトルを導入※1したことを皮切りに、従来よりもCO2排出量を低減する世界初の「FtoPダイレクトリサイクル技術」を開発※2するなど、長年にわたって技術革新を進め、積極的に「ボトルtoボトル」水平リサイクルを実用化・推進してきました。
今回、学内でのこれまでの取り組みを踏まえ、サントリーグループとの連携により「ボトルtoボトル」水平リサイクルを実施し、きれいに分別されたペットボトルの価値を活かしたより持続可能な資源循環を実現します。この取り組みは、9月16日(火)より開始します。
今後は、分別率のさらなる向上を目指し、学生が主体となった意識啓発・行動変容の促進への取り組みを進めるとともに、さらなる資源循環の高度化を図っていきます。また、キャンパスの持続可能性の向上、地域との連携による社会課題への解決策の創造に取り組んでまいります。
※1 メカニカルリサイクルとして
※2 協栄産業(株)など4社で共同開発
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